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教育、育児、読書、人の成長など…日々考えたこと

サドベリースクールの講演会に行ってきた。

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東京サドベリースクールで開催された、本田健さん&吉本ばななさん講演会に行ってきた。

お二人の言葉もそうなんだけど、予想外にサドベリーに通う子ども達、親御さん達の生の声を聞くことができ、イキイキした表情が心に残った。
自分の意思で、人生を選択している人たちは、意思のある目をしていて、イキイキしていた。

忘れないうちに学びをメモしておこうと思う。

 

サドベリースクールとは?

「授業もテストもない学校」とか「子どもの自主性を重んじ、すべての運営の中心に子どもがいる」とか聞いたことがあって、以前から気になっていた。

「東京サドベリースクールには授業がありません。
テストもないし、人から指示を受けることもありません。
クラスも学年もチャイムもありません。
誰かの用意した選択肢の中から選ぶのではなく、まったくゼロベースの中から、自分の好奇心を追及しつくしたり、自分たちに必要なシステムを、自分たちで作り上げたりしています。
つまり生徒たちは、自分でやりたいことや必要なことを見つけ出し、それを好きなペース、好きな方法、好きな人たちと共に活動しているのです。

※東京サドベリースクールのホームページより

 

この言葉だけでなく、実際に通っている子ども達や親御さんの話を聞いて、どんなスクールなのかよく分かった。

 

講演会の流れ

今回はこんな感じの構成でした。

  • 本田健さんの話
  • 本田健さんと吉本ばななさんの対談
  • サドベリーに通う子ども達の話
  • サドベリーに通う子ども達の親達の話


色々な話題がありましたが、以下は心に残った言葉や私の思考のメモ。

 

サドベリースクールは「自分で何かを生み出せる人」になる場所

 カリキュラムやテストがないから、子ども達自身で学びたい内容をつくっていく。
入学すると、最初はみんな退屈でビックリするらしい。
通常の学校はやるべきこと、ToDoリストが多すぎる。
創設者曰く「退屈のプールに漬かる時間が、人生には必要だ」

 

合う人、合わない人はいるのか?

子どもは本来、決められたことに従うのではなく、自分で生み出す力があるから、子どもは全員合うと思います。
夫婦の考え方によって、合う家庭、合わない家庭はあると思います。


本田健さん曰く「ハイリスクで、リターンが分からない教育です。
親自身も子どもによく質問されるし、自分の考えや生き方を問われることになる。
楽に生きたければサドベリーに行ってはいけません(笑)
でも、おもしろい人生にしたければオススメします」

 

2030年を幸せに生きるには?

子どもの将来にしろ、社会にしろ(地震とか○○法が可決したとか)不安になろうとしたら要素はある。
大切なのは何にフォーカスをするか。

サドベリーは不安ではなく希望にフォーカスしている。
親御さん曰く「自分で生き抜く力があるから、うちの子なら大丈夫でしょ!」と思っている。

 

サドベリーで大切にしていること

  1.  信じること(自分と相手を信頼する)
  2. 安全であること(お互いの意見、存在を尊重しあう)
  3. 楽しむこと(やりたい事をどうしたら実現できるか。みんなで知恵を絞って、考えて努力する)

 

子育てで大切なこととは?

  1. 親自身が自分のことを好きである
  2. 両親がお互いのことを好きである
  3. 親が子どものことを好きである


幸せの条件とは?

自分の才能を知っている(自分探しをして、発見している)。
最初は分からなくてもいいから、自分で壁にぶつかって探す経験をしている。
そして違う価値観の人たちとコミュニケートできる。
知識や情報処理能力が高い人ではなく、何かを生み出せる人たち。

 

可愛げがある子、ない子

トークしていた子ども達は、全員ではないがどこか大人びていた。
なんだか、見ていてモヤっとする自分がいた。
なんでだろう?

言葉を選ばずに言えば「可愛げがない子」だったのだ。

この「可愛げがない」という言葉に思い至って、ドキッとした。

 

可愛げがある子って、なに?

大人にとって従順で、言うことを聞く子?

大人の立場を脅かさない子なら、「可愛げがある子」なのか?
大人の言うことに従う子は、果たしてほんとうに「良い子」なんだろうか?

 

そんなことを考えつつ。

会場で出会った天外伺朗さんの本。帯のことばが突き刺さった。

 「誰の目から見ても“いい子”は、本当は非常に危うい」

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この本、内容もすごく良かった。

「生きる力」の強い子を育てる (人間性教育学シリーズ)

「生きる力」の強い子を育てる (人間性教育学シリーズ)

 

 

まだ咀嚼しきれないが、全体的に私の中にある考えに合致している部分が多々あり、すごく面白い。

 

普通の「学校に通う」ことだけが道じゃないんだとハッキリ思った。

いつか自分の子どもが学校以外の道を探すことがあれば、選択肢の一つとして提示してあげたい。